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沖縄藝能新聞ばん(月刊) '04年5月15日〜'05年12月1日 |
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捨てられた音源
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私もメンバーである沖縄音楽デジタル販売共同組合が主催する、インターネット沖縄三線教室のサイトがこの度「第二回日本ブロードバンドビジネス大賞〜eラーニング部門・グローカル賞」を受賞した。
沖縄からポリシーのある沖縄音楽の基本を提供しようとした試みが中央に認められたということを素直に喜びたいと思う。
さて、今年の七月頃であったか「黄金時代の沖縄島唄1〜5」のCDが店頭に並んだ。発売元が財団法人日本文化振興財団で、販売元がビクターエンターテインメントである。監修・選曲に沖縄音源の権威・藤田正。定価\2,500。一九五〇年代から七〇年代までに録音された現地重要レーベルに残る珠玉の沖縄島唄集。と銘打って、また凄いCDが出たもんだ、と、手に取ってみたら……あらら。
確か去年の春頃ではなかったか。ディスカウントショップの廉価のインディーズやらコピーCDやらのごちゃ混ぜコーナーで、『これが島唄だ・壱 長寿と島の舞い遊び』(FGS-231)『これが島唄だ・弐 恋の島のローマンス』(FGS-232)『これが島唄だ・参 空と海と太陽と』(FGS-233)の三枚のCDを手に入れた。
レーベルの表示もなく、ただ曲名と歌手名だけが印刷され、歌詞も解説もない。曲名と歌手を見ただけで、マルタカの音源だとすぐわかる。某プロデューサーが「ベスト・オブ・マルタカ」とか、青年時代の何とか、だとかをプロデュースした頃だ。せっかく入手した音源も、ベストから外れるとCDショップに並ぶこともなく、かくも不当に差別され、粗雑に扱われなければならないのかと嘆いたものだった。
その壱〜参が、今度は財団法人日本文化振興財団の衣(レーベル)を被り「黄金時代の沖縄1〜3」監修選曲をカミングアウトしてよみがえった。せめて手を加えなければよかったのに練り直してしまった。
やはりこの人の頭の中はそろばん勘定しかないようだ。
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2005年12月1日 沖縄藝能新聞『ばん』第19号より |
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