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島唄カフェまるみかなー
島唄コラム
島唄に精通する『いーやーぐゎー』店長・小浜司による、島唄コラム。
Vol.1
「まるみかなー」ってどういう意味ですか?
Vol.2
沖縄のアーティスト10人
Vol.3
追悼・小浜守栄

Vol.4
「十九の春」、知られざる名盤を鑑賞する

Vol.5
「十九の春」を歴史的に考察する
Vol.6
琉球フェスティバル’74
Vol.7
さらに、琉球フェスティバル’75
Vol.8
沖縄音楽ディスクガイド
Vol.9
竹中労の顕彰碑建立

Vol.10
「スピリチュアル・ユニティ」 を斬る

Vol.11
音源に敬意と配慮を

Vol.12
君知るや 小浜守栄

Vol.13
追悼・照屋林助

Vol.14
「平成のワタブーショー」を問う

Vol.15 NEW!
本にまつわるエトセトラ 〜多読乱読の読書旅〜

島唄カフェまるみかなーも開店して2ヶ月なりました。
その間いろいろな方々から沢山の助言と励ましをいただきました。
感謝感謝です。そしてこのホームページを開設することができました。島唄ファンの皆様、よろしくお願いします。
「まるみかなーってどういう意味ですか」 何度も何度も訊かれたし、これからも尋ねられることでしょう。
そこで第一回目の今回は民謡「汀間当」のヒロイン、まるみかなーについて書きましょう。
『汀間当』(ティーマートゥ)

汀間(ティーマ)と安部境(アブサケー) 兼下(カヌシチャ)ぬ浜下り(ハマウリ)て
汀間ぬ 丸目加那(マルミカナー)と
請人神谷と恋ぬ話
サーふんぬかなひゃー誠かや

神谷が云言葉や 何で言ゅたが
明きて四、五、六月
サー呼わし来ゅうくと
勤みて待っちょりよ
サー出来ちゃんやーひゃー丸目加那

月ぬある間る 思いんすんど
沙汰んすんど 月ぬ西下れえ
サー思いんさんど 沙汰んさんど
サー寄て来う かん来う我腕枕

装(スガ)てやらちゅる 我島二才達(ニーセーター)
とかく今(ナマ)自分のー
サー首里(スイ)登とうて 我沙汰すらど
サーやらすがや 呼び戻せ
(訳)
汀間と安部の境の兼下の浜を下りて
汀間の美人丸目加那と
首里からの請人神谷との恋のはなし
サー本当か 誠か

神谷は何といったか
明けて四、五、六月に
使いが来るから
よく勤めて待っておけよ
サーよかったねー 丸目加那

夜の月の照る間は思いもするし
噂もする 月が沈んでしまえば
思いも噂もなくなってしまう
サー寄ってきて私の腕枕

着飾って見送った汀間の青年達
とのかく今ごろは
首里に向かいながらも 私の事を考えて
サー首里へなど行かすな 呼び戻せ
「ケーヒットリ節/マルミ加那節」(昭和16年) 三線・唄:普久原京子 FM-207 マルフクレコード

名護市の東海岸の大浦湾に面した汀間と安部の境に美しい砂浜の海岸が有りまして、今は大きなホテルが建っているのですが、そこで丸目加那と請人神谷は夜な夜なデートを重ねたのでした。
汀間の丸目加那はあまりに美しかったので村のニーセー達は声をかけるのさえもはばかれたと言う。そこへ首里からの請人(王府の御用品を収納する役人)神谷は権力をカサに丸目加那をものにする。ニーセー達は面白くありません。「ナヴィの恋」ではありません。スキャンダルを琉旋に乗せカチャーした。そしてついに丸目加那は失恋して島(汀間)戻ってきたそうです。

もちろん島唄カフェまるみかなーの名前は美女丸目加那から拝借したということは言うまでもありません。
店内には昭和16年録音の、普久原京子唄う「マルミ加那節」や嘉手苅「汀間当」「汀間当小」。喜納昌永の舞踊曲「汀間当・月の夜節」。最近では大城美佐子唄う「汀間当」(あばさーレコード)等をはじめいろいろな歌手の歌う「汀間当」が聴けます。
2002年7月8日
『汀間当』といえばこのレコード→
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