♪枯葉みたいな我がさだめ 何の楽しみ無いものを 好きなあなたがあればこそ いやなこの世も好きとなる ―ギブソン・レコード『十九の春(与論小唄)』 歌・五条雅子― 「与論小唄」の元になった「与論ラッパ節」というのがあり、与論島で戦前の流行り歌だ。 「与論小唄」の歌詞の四番: ところで、津波恒徳歌う「与論ラッパ節」の最後の歌詞ではこうである。 ♪磯の浜辺は波静か 二人手を取り幸せに 津波恒徳(現琉球民謡保存会会長)は、昭和35年ごろ与論を経由して奄美の島々を旅した。 |
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『十九の春(与論小唄)』 歌・五条雅子:ギブソン・レコード GP777
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「Buck number」カテゴリーアーカイブ
Vol.4「十九の春」、知られざる名盤を鑑賞する。
前回(vol.1まるみかなーってどういう意味ですか?)解説できなかったレコードの解説を少し…。 昭和16年、日本が大戦に突入する年に録音された、普久原京子の「ケーヒットリ節~マルミ加那節」(太平丸福レコード)は昭和35年(1960)に復刻された。 普久原京子は、戦後復興期の沖縄の若手女性歌手(歌手を目指す人)の目標であった。 1940年に普久原朝喜氏と結婚し、夫妻は精力的にレコード政策に取り組んだが、42年には戦時下でその製作中止を余儀なくされている。 丸福レコード35周年・名盤シリーズの復刻では、A面に「マルミ加那」、B面には最初の夫人の鉄子を亡くした悲しみを唄った「下千鳥」となっている。 島唄ファンなら一度は聴いてみたい唄のひとつである。 1962年「片思い」でデビューし、今では沖縄を代表する女性歌手の大城美佐子にとっても、もちろん普久原京子は手本であり、目標でもあった。 大城美佐子歌う「汀間当」(「絹糸声」:あばさーレコード)の「まるみかなー」も一度は聴いてもらいたい。 さて、今回取り上げるレコードは、島唄ファンならずとも誰でも知っている「十九の春」だが、そんじょそこらの(失礼)「十九の春」ではない。 |
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『決定版 十九の春/二見情情話』 知名定男・大城美佐子 日本コロンビアレコード CD 253-A
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2002年7月8日
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